湘友会会長　天野武和　　

　皆さん、卒業おめでとう。そして、湘友会へ ようこそ。

　今日から皆さんは、自らの選択した進路へ向かって力強く歩みを進めて行かれることでしょう。
　湘南高校での３年間に培ったものは、何一つとして無駄にはなりません。それらは、さらに高い教育を受けるためのベースとなり、社会に出てからも大きな支えとなります。
　校門の二本の楠の大木は、これまで４万余名の卒業生を見送ってきました。皆さんの先輩たちは、社会のさまざまな分野で、しかも世界の各地で活躍しています。 皆さんが将来いかなる方面に進まれようと、きっとそこには湘南の先輩がいます。遠慮なく「私は湘南高校出身です」と名乗ってごらんなさい。必ず力になってくれるでしょう。
　そればかりではありません。湘南高校の名は、広く全国に知れわたっており、湘南出身者を見る世間の目は非常に温かいのです。自信を持っていてください。

　さて、日本は１９４５年の敗戦から奇跡といわれた復興をとげ、皆さんがまだ幼かった頃には世界でトップクラスの豊かな国になっていましたが、 今日本は多くの問題を抱え、閉塞感が強まっています。しかし、悲観的にばかり捉えないでください。いつの時代でも、現状を打破してきたのは若者です。 皆さんにしか出来ないことが沢山待っています。インターネットの時代に入って、新しい仕事も次々と生まれています。 この地球を持続可能にするために、やらなければならない課題も無数にあります。
　皆さんは「空気を読んで」などと内向きに閉じこもるのではなく、目線を高く据えて、創意工夫し努力しグローバルな競争にチャレンジし、時代を切り開いて行ってください。
　終わりに、湘南で教えを受けた先生方へのご恩を決して忘れないでください。

　それでは、湘友会でお会いしましょう。