ようこそ湘友会へ・若き同窓生より
(その2)

次に、今現在、夢に向かって突き進んでいる若い先輩たちからのエールの言葉を紹介し、希望を胸に湘南を巣立っていく皆さんへのはなむけとします。 今後皆さんが、各界・地域のリーダーとして活躍されることをお祈りいたします。

木村 祥子 (全68回)

木村  祥子さん

明治大学農学部農業経済学科卒業後、NHK(日本放送協会)に記者として入局。和歌山放送局、福岡放送局を経て、現在報道局社会部に勤務。

私はNHKで記者として働いて、10年目になります。10年経てば一人前になれると思っていましたが、まだまだです。 事件に遭遇するたびに「もっとこうすればよかった」と反省ばかりの日々です。 私は高校、大学とフェンシング部に所属し、勉強もせずにフェンシング漬けの毎日を送っていました。 練習が厳しくて逃げ出したくなったこともありましたが、チームメイトと助け合い、励ましあいながら練習に励んでいたことを、昨日のことのように思い出します。 記者としてまだまだ半人前の私ですが、フェンシング部で培った体力と精神力、そしてここ一番の度胸は(記者の仕事は知力よりも体力勝負なのです!笑) 仕事の上でとても役に立っています。 私は記者の仕事を通して事件の被疑者、被害者、遺族、また政治家、一般市民など、様々な立場の人と接し、人間の「喜怒哀楽」を見てきました。 取材の過程で立場の違いから取材先とぶつかり、言い合いになったこともありました。しかし、人間同士であるからこそ、最後にはお互いにわかり合えると私は信じています。 これからも、この信念を持って仕事をしていきたいと思います。皆さんも自分の夢に向かってがんばってください!!応援しています。

写真は取材で知り合った車椅子の語り部(左側)と


伊藤 香織 (全71回)

お茶の水女子大学生活科学部卒業後、神奈川県警察官を拝命。現在、県警察本部刑事部捜査第二課刑事。

私は現在神奈川県警察本部刑事部捜査第二課の刑事として、詐欺事件、選挙犯罪等の知能犯事件捜査を担当しています。 刑事の仕事は土日もなく、終電で帰れないようなことも珍しくありません。特に我が家は夫婦とも刑事なので、1週間、夫と顔を合わせないことも多々あります。 それでも私が警察官を続けているのは、他でもない、この仕事が好きだから。今年第一子を出産し、現在は育児休業中ですが、来春には職場復帰の予定です。 今後も世の為人の為、刑事の仕事を精一杯頑張っていくつもりです。

最後に卒業生の皆さん、未だに高校の卒業名簿を利用した振込め詐欺が後を絶ちません。くれぐれも騙されないように!!


塚田 友二 (全73回)

塚田 友二さん

東京都立大学大学院理学研究科地理科学専攻 修了後 北海道旅客鉄道(株)に入社

高校の時から地理が好きで、大学では植生地理や環境地理を専門に研究。 そして北海道好きが功を奏してか、JR北海道に就職。なお鉄道マニアではありません、あしからず(笑)。 車掌を2年ほど経験し、現在、北海道を走る列車の運行を支える輸送指令という仕事をしています。 将来は地域と鉄道がタイアップし、更なる鉄道の魅力作りに貢献できたらと思っています。

さて、みなさん、高校生活では何が得られたでしょうか? 勉強,行事への情熱などそれぞれだと思いますが、自分は高校での"友人"が現在かけがえのない「宝物」となっています。 帰省したときや北海道に遊びに来てくれたりして久しぶりに会うと、高校時代の話に華が咲くとともに、それぞれの分野で活躍している話を聞いて、 自分も頑張ろうと勇気づけられることもしばしば。

高校生活で得られたものは将来の自分の土台にきっとなるはずです。これからさまざまな道に進んでいくと思いますが、がんばってください。

写真は日本最北端の駅 稚内駅にて


渡邉 弥子  (全76回)

渡邉 弥子さん

東京都立大学理学部生物学科卒業、首都大学東京大学院理学研究科生物科学専攻修了後、水族館に飼育展示担当として入社。

昨年春、念願だった水族館の飼育係として社会人スタートを切りました。現在はアザラシ、ラッコ、ペンギンを中心にホ乳類、鳥類の飼育展示を担当しています。 幼い頃から憧れていた飼育係という仕事。決して楽な仕事ではありませんし、動物とどのように接していくか等悩むことも多いですが、 やりたかった仕事ができる喜びで充実した毎日です。飼育係という仕事は、希望者が多い割に募集の少ない職種です。 専門学校や水産学部出身の人が多数を占め、生物学を院まで学んだ私はかなり少数派です。 高校、大学と進学し社会人となる自分が現実味を帯びてくると、「やっぱり無理なのかも」と諦めかけたことが何度もありましたが、 そんな私にも突然チャンスが巡ってきました。回り道をしたかもしれませんが、諦めずに挑戦してよかったと思いますし、 諦めきれなかったこの仕事がやはり私の「やりたいこと」なんだ、と今は確信しています。 就職活動でも、仕事をしていく上でも、高校や大学で経験したことが意外なほど役に立ちます。 少しでも興味を持ったことにはどんどん挑戦していってみてください。それが夢の実現につながるかもしれませんよ。

写真はシロイルカの水中給餌


谷口 雅英 (定49回)

谷口  雅英さん

横浜国立大学経営学部を卒業後、電気系専門商社を経て三菱オートリース鰍ノ入社、現在営業企画部にて商品開発を担当。

私は現在「テレマティクスサービス」と呼ばれる商品の開発をしています。 新たなサービスを世の中に出そうという仕事の中で、それぞれ強い意志を持った人々を纏める難しさを感じると同時に個々の意志と行動によって新たなものが生まれることに驚きを新たにしています。

新たな才能をもって広い社会に飛び出してくる皆さんには、強い期待と可能性を感じています。 仕事でも学校でもこれから学ぶことは山ほどありますが、私からのアドバイスは一つ、自分自身の「発信力」を磨いていって欲しいと思います。

まずは、多くの人と会話をして自分を見ている人を増やしていってください。その中にあなたを理解してくれる人も現れてきます。 きっとあなたの可能性を受け止めてくれる人に出会えるはずです。私も皆さんにお会いするその日まで「受信力」を落とさぬよう日々努力していきたいと思います。 仕事で、プライベートで、未だ見ぬ皆さんにお会いして共に活躍する日を楽しみにしています。

写真は、出勤前に娘と


久郷 ポンナレット (通48回)

久郷 ポンナレットさん

1964年カンボジア・プノンペンに生まれる。1975年 ポル・ポトによる暴政開始。 両親、きょうだい4人を失い、自らも苛酷な強制労働に従事させられ、死の瀬戸際で一命を取りとめる。

地球上に住む私たち一人ひとりには生まれながらにして、素晴らしい才能と知恵が備わっていると思います。 しかし多くの人々がよく口にするのは、「自分は何の取柄もない人間だ」ということです。 この私自身、今までずっと「自分は何の取得もない人間だ」と思い込んできました。 しかし、2000年には湘南高校通信制に入学し、学びながらも、2001年には半生を綴った『色のない空』を書き上げました。 そしてつい最近、生まれ故郷であるカンボジアの内戦で犠牲になった家族や大勢の方々のために慰霊の儀式を行ったり、慰霊碑を建てたりすることができました。 慰霊碑のネームプレートの一部には、母国語であるクメール語で「世界中が平和で満ち溢れますように」と言うメッセージを刻みました。 今後もずっと真の世界平和を願い、行動し続けることを諦めないつもりです。 「成せば成る」。「夢はやがて正夢!」ぜひ皆さんも、自分自身の無限大の可能性を信じましょう!

写真は、昨年国賓で来日の母国フン・セン首相に要望書を渡す


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