湘友会セミナー(第13回)報告

1月25日(土) 13:30~15:30湘南高校歴史館において、57回生登坂倫子さんを講師に迎え、セミナー「『湘南の今を生きる』~ヴォイスワークとパフォーマンス~」が開催されました。(写真 More…)

登坂さんは湘南高校を卒業後、宝塚音楽学校に入学、宝塚歌劇団では星組で乙原愛(注1) として9年間舞台に立たれました。退団後、アメリカに渡り、ハリウッドの演劇学校Stella Adler Studio of Acting(注2) で、現在コロンビア大学で教鞭をとるクリスティン・リンクレイター氏が考案したヴォイスワーク「フリーイング ザ ナチュラルヴォイス」に出会い、日本で広めたいと強く望んで研究を重ね、帰国後は「『アート・オブ・ヴォイス』(現代書館)」の出版、演劇とヴォイスの学びのスタジオstudio unseen(注3) の開設など、精力的に活動されています。

今回のセミナーは2部構成で、第1部で登坂さんによるヴォイスワークの講義が、第2部では、4ヵ月間に月1~2回、登坂さん指導の下トレーニングを積まれた7人のパフォーマーによるヴォイスパフォーマンスが行われました。総勢82名のセミナー参加者は、ヴォイスワークの世界を2時間にわたり楽しみました。
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第1部「フリーイング ザ ナチュラルヴォイス
…………………~あなた自身を聴きたい~」

「心・技・体」の理解とトレーニングを通して、その人の「真のヴォイス」を取り戻していくヴォイスワークについて、リンクレイター氏によるトレーニング映像を交えて簡単に説明されたあと、セミナー参加者である伊藤治郎さん(57回生) 、小手川哲さん(57回生) 、木野田安秀さん(57回生) の協力を得て、より具体的に「おはよう」という挨拶の言葉の発声のシステムについて、さらに、脊椎や横隔膜を認識することやリラクゼイションについて解説されました。セミナー参加者には、普段意識せずに出している自らの「ヴォイス」について考えるよい機会となりました。
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第2部「ヴォイスパフォーマンス『今を生きる』」

登坂さんの演出、武藤拓王さん(57回生) の音響・照明で、湘友会会員55回生の末廣好男さん、57回生の金戸(旧姓 上月) 里恵子さん、岸大武郎さん、成田直さん、山崎克弘さん、山下(旧姓 重永)尚美さんに現役生の五十嵐さんを加えた7名が、身体表現・詩・絵・音楽を組み合わせたパフォーマンスを見せてくださいました。漫画家の岸大武郎さんが金戸さんのウクレレと歌に合わせて即興で描く恐竜の絵、故 伊澤俊幸さん(57回生) が若き日に描いた絵が並ぶ中での、現役生の五十嵐さんによる今井義行さん(57回生) の詩「十六歳になったら」(「『オーロラ抄』(思潮社)」より)の朗読など、どのパフォーマンスもヴォイスワークの成果が発揮されて見応えがあり、宝塚の舞台を彷彿させるグランド・フィナーレ(注4) は大きな拍手に包まれました。
        報告 by 大島知子(57回生) (第13回湘友会セミナー実行委員)

 

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