森戸先生を囲んで~片耳クラリネット吹きの休日

冴え渡る冷たい空気の中、逗子の空は真っ青な晴天。何もない逗子駅の西口から歩くこと数分。隠れ家的な「YUI・結コミュニティホール」があります。

2026年1月25日の日曜日、湘南高校の吹奏楽部の顧問を長年務めた森戸先生の小さなコンサートがここで開催されました。数名の卒業生が朝から設営をお手伝い。午後からは続々と元生徒たちが集まってきます。観客はアラカンばかりの43人。華やかではありませんが、来場者が手に手に携えるプレゼント用の花束が美しい!

さて開演。森戸先生のクラリネット、湘南吹奏楽部OBの川嶋耕太郎くんのトランペット、森戸先生のコンサートパートナー山川真奈さんのピアノで演奏が進みます。コンサートのタイトルは「片耳クラリネット吹きの休日〜哀愁の調べに感謝をこめて〜」ですと。もちろん物理的には耳は両方ありますよ(^^; 33歳の時に右耳が聞こえなくなったんで「片耳」だそうです。音楽をやるには不便だろうなぁと。それを克服して70歳を過ぎても音楽を続ける姿勢は立派です。目上の人を褒めたらいかんけど。

さて演奏について。僕は音楽門外漢なんで、演奏曲もよく分かりません。でもピアノとトランペットは上手だけど、クラリネットは「手作り感」満載!ということはよく分かりました。演奏途中で「ごめんなさい。間違えた。初めからやり直していい?」って。そりゃ、いいですよ。甲子園なら「金返せー!」って言われるかもよ。でも、甲子園じゃないし、お金も払ってないから問題なし、です。そんな演奏の中、「A管のクラリネット」でモーツァルトを高らかに歌い上げられたことを誇らしげに語る先生。その意味はまったく理解できなかったのですが、僕も誇らしい気持ちでいっぱいでした。

曲が終わるたびに万雷の拍手👏。梅の香薫る冷たい外気の中、コンサートホールは(元)熱血教師の熱い血潮と観客の応援で暑いくらいです。
3部構成のコンサートが終了して花束贈呈。アンコールはピアノ、トランペット、クラリネットの三重奏。曲の前に森戸先生から「亡くなった教え子2人」への思い出が語られたこともあり、「千の風」が流れる中、鼻を啜る音もそちらこちらで。

 

すべてが終わり、全員で記念撮影。はい、ポーズ!平均年齢は62歳くらいかな。
考えてみると、高校時代の先生がコンサートやるからって、普通は人は集まりません。森戸先生に教わったのは40年以上も前の話です。にもかかわらず、逗子まで43人もの生徒が足を運ぶのは「森戸さん」のお人柄と湘南高校の校風でしょうか。
「ありがとう」って先生は繰り返し感謝するけど、僕たちは僕たちでクラスメイトが集まれたし、控室に籠ったシウマイ弁当とコーヒーの香り、そして窓から差し込む冬の日差し。悪くない一日でしたよ。
次回もあるなら声かけてくださいね。あ、でも、すぐには勘弁ですからね(^^;

高橋 克周 (59回生)