今年のある日、ヴァイオリニストの米谷彩子さん(57回生) がご両親と歴史館をお訪ねくださいました。
手には100周年の赤いチラシを握りしめ。100周年の記念祭になにかお手伝い出来ることがあればというお申し出もいただきました。
この時、エール大学名誉教授で内閣官房参与の国際経済学の大家 浜田宏一先生(29回生) のコンサートに出演することをお聞きしました。

57回生と29回生の遥かなるご縁は、米谷さんのお兄様が東大の浜田ゼミ生というのがきっかけだったようです。
浜田先生は東大時代、応援歌「美しく夜は明けて」の学内作曲募集に入選するなど、幼少時代から作曲活動をされていました。
北原白秋の「げんげ草」や「この道」などに曲をつけて、このほど傘寿を記念して作曲家デビューコンサートとなりました。白秋といえば、わが湘南高校校歌。実につながっています。
米谷さんは、湘南高校卒業後、いち早くアメリカに渡りジュリアード音楽院でドロシー・ディレイにヴァイオリンを師事しました。ヴァイオリンの名手として、現在はフロリダ大学音楽部 教授で、同財団の寄付を受け「米谷彩子奨学金」を設立し、フロリダ州文化使節アーチストとして世界で活躍されています。
こんな湘南の絆に感動し、湘友会の遠藤さん、天野さん、前校長の時乗さんをお誘いし銀座王子ホールのコンサートに伺いました。
湘南つながりは私たちだけではありません。米谷さんの57回生、3年 4組の仲間10名が駆けつけていました。聞けばクラス会を米谷さんの帰国コンサートに合わせて開催することが多いという仲の良いクラスでした。
湘南高校100周年に向けて、このようにタテにヨコにと紡がれる湘南生のタスキとキズナが、大人の品の良い、質の高いコンサートを実現させているのだと感動いたしました。すべてはドラマですね。100周年にむけて数々のドラマが生まれています。