第100回湘友会セミナー報告 「毒と薬」

日時: 2023年11月18日(土) 13時30分~15時30分
場所: 湘南高校 歴史館スタジオ
テーマ: 毒と薬
講師: 山崎 和男 氏 (全33回生)

秋晴れの一日 講師に山崎和男氏をお招きし 生物研究部のお仲間にもお集まりいただき、身近な動植物の持つ毒性や有用性についてのお話を伺いました。

冒頭 後輩の方から 若いころの登山での懐かしい集合写真の紹介や、植物図鑑のご披露もあり、和やかな雰囲気で講演が始まりました。
 

■セミナーの講演概要
「毒と薬は紙一重」と言われるが、それを科学的に考えてみる。この二面性を利用して、毒草から薬を発見した例をあげ、植物の素晴らしい力を紹介する。また、野山で野草を採って山菜として食べるときに間違って毒草を採らないためにも、正しい植物観察の知識が必要である。

・「毒と薬は紙一重どんな薬も飲みすぎれば毒」ということを容量―反応曲線のグラフを用いて解説
・強心配糖体を含む動植物
ジキタリス、センソ(ヒキガエルの毒腺から分泌)、スズラン、オモト、フクジュウ、キョウチクトウ
・神経系に関する植物
ヤマノイモ(食用と区別される)、トリカブト
・その他
フグ毒、ヒョウモンダコ、麦角、アヘン、ハシリドコロ、チョウセンアサガオ
・まとめ
毒と薬は何をどれだけ使えばよいか、定量的な考え方で常に行動してほしい。
「我師自然」(夏目漱石の書) 我々は植物のおかげで生きている。

山崎講師は学生時代にワンダーフォーゲル部に所属され、現在も野山を散策して動画を撮りYouTubeに載せておられるそうです。今後 益々のご活躍を祈念しております。
大変ためになるお話を分かりやすく、楽しく聞かせていただきありがとうございました。

*講師経歴については「セミナー案内」をご参照ください。

田上 万里(47回生)