- 日時: 2019年 9月21日(土) 14時～16時
- 場所: 湘南高校 歴史館 スタジオ
- テーマ: 東京医科大学入試不正事件から見る現代日本社会のジェンダー平等
- 講師: 江原(湧井) 由美子 氏 (46回生)
- 対象: 湘南高校 卒業生、在校生、教職員
- 参加費: 無料
- 事前申込: 不要
2018年、文部省官僚が関与した東京医科大学入試不正事件から、同大学が性別によって入試の点数を操作していたという事実が明らかになった。
この問題に対する世論の反応は、明確に二分されていた。一方では公正であるべき大学入試において、これほどの性差別が行われていたということに対して驚愕の感情が表明された。
他方、医師や上の世代からは、「大学入試を大学病院の医師の採用試験と考えたら、他の企業もやっていることをやっただけ。」「やむを得ない・当たり前」という意見も多く出された。長時間勤務の病院医師の仕事をこなすのは、女性では無理、卒業生に女性の比率が増えると、病院が回らなくなるというのである。
このような明確に異なる二つの反応は、日本社会のジェンダー平等の現状を考えるうえで、大きな手掛かりになる。当日のセミナーでは、医学界だけでなく公務員やメディアの世界など、他の領域も検討しながら、「個別には直接差別を証明しにくい」間接差別の存在を明らかにするとともに、そうした間接差別を「正当化」している日本社会の働き方の問題点をジェンダー平等の視点から考える。